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採用人数の決め方とポイントを徹底解説|新卒・中途別に平均や計算式・計画手順まで

2026.07.10

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Piic Magazine

採用人数の決定は、企業の将来を左右する重要な経営課題です。
感覚的に決めるのではなく、事業計画や現状分析に基づいた客観的な根拠が求められます。
この記事では、新卒・中途採用における採用人数の決め方について、基本的な考え方から具体的な計画手順、算出に役立つ計算方法までを網羅的に解説します。

企業規模別の平均採用人数も紹介するため、自社の採用計画を策定する際の参考にしてください。

採用人数を決定する前に知っておくべき基本的な考え方

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採用人数の決定とは、単に欠員を補充する人数を決める作業ではありません。
企業の成長戦略を実現するために、将来的にどれだけの人員が必要になるのかを予測し、計画的に確保していく活動です。
そのためには、事業計画と連動した明確な基準を持つことが不可欠です。

この基準が曖昧なままだと、人員の過不足が生じ、人件費の圧迫や事業機会の損失といった問題を引き起こす可能性があります。

事業の成長を支える「要員計画」が土台となる

採用人数を決定する上での土台となるのが「要員計画」です。
これは、企業の経営目標や事業戦略を達成するために、将来的に「どのような人材が、いつ、何人必要になるか」を中長期的な視点で策定する計画を指します。

新規事業の立ち上げや海外展開など、企業のビジョン実現に向けて必要な人材の質と量を明確にすることで、場当たり的ではない戦略的な採用活動が可能になります。

人員の過不足を管理する「人員計画」との関連性

要員計画が中長期的な視点での計画であるのに対し、「人員計画」はより短期的で、現状の人員配置や異動、退職などを考慮して人員の過不足を管理する計画です。
具体的には、現在の従業員数と要員計画で定めた目標人数との差分を埋めるために、採用や異動、教育といった具体的なアクションを計画します。
この人員計画を通じて、各部署の適正な人員数を維持し、業務効率の最適化を図ります。

採用人数を決定するための5つのステップ

採用人数を論理的に決定するためには、段階的なプロセスを踏むことが重要です。ここからは、実際に採用人数を決定するための具体的なステップを解説します。この手順に沿って進めることで、経営層から現場まで、誰もが納得できる根拠の明確な採用計画を策定できます。

ステップ1:会社の事業計画と経営目標を確認する

最初に、会社の事業計画や経営目標を正確に把握します。
売上目標、利益目標、新規事業計画、市場シェアの拡大など、会社がどこを目指しているのかを理解することが、採用計画の出発点です。
これらの目標を達成するために、どのようなスキルを持つ人材が、どの部署に、何人必要なのかという大枠を捉えます。

経営層とのすり合わせを密に行い、採用活動の方向性を定めることが重要です。

ステップ2:現状の従業員構成と人員配置を分析する

次に、自社の「今」を客観的に分析します。
部署ごとの人員数、従業員の年齢構成、勤続年数、役職者の割合、スキルの分布などをデータ化し、組織の現状を可視化します。
この分析により、人員が過剰な部署や不足している部署、年齢構成の偏りによる将来的な退職者数の増加予測など、組織が抱える課題が明確になります。

現状を正しく把握することが、精度の高い採用計画の基盤です。

ステップ3:各部署のニーズをヒアリングし採用課題を洗い出す

会社全体の視点だけでなく、現場の具体的なニーズを把握することも不可欠です。
各部署の責任者にヒアリングを行い、現在の業務量に対する人員の過不足、今後必要となるスキル、退職予定者の有無などを確認します。
このボトムアップの情報収集により、計画と実態の乖離を防ぎます。

現場の声をリクルート計画に反映させることで、入社後のミスマッチを減らし、より実態に即した人員配置が可能になります。

ステップ4:具体的な計算式を用いて必要な採用人数を算出する

ここまでに集めた情報をもとに、具体的な計算式を用いて客観的な採用人数を算出します。
事業計画から必要な増員数を割り出すトップダウンのアプローチと、現場の欠員補充や増員要望から積み上げるボトムアップのアプローチの両方から計算し、すり合わせることが理想です。
後の章で詳しく解説する計算方法などを活用し、感覚ではなく数値に基づいた人数を導き出します。

ステップ5:経営層の承認を得て最終的な採用計画を策定する

算出した採用人数と、それにかかる予算、採用スケジュールなどをまとめた採用計画を策定し、経営層の最終承認を得ます。
なぜこの人数が必要なのか、その根拠となるデータや分析結果を明確に提示し、合意形成を図ることが重要です。
承認を得ることで、採用活動が正式な経営マターとして位置づけられ、全社的な協力体制のもとで計画を推進していくことができます。

【目的別】採用人数の算出に役立つ3つの計算方法

採用人数を客観的に算出するためには、いくつかの計算方法が存在します。
ここでは、企業の事業計画や財務状況、人員構成といった異なる視点からアプローチする、代表的な3つの計算方法を紹介します。

自社の状況や採用の目的に合わせて、これらの方法を使い分けることで、より精度の高い採用計画を立てることが可能です。

①売上目標から必要な人員数を算出する方法

事業計画を立てる際には、「売上目標を達成するために何人の人材が必要か」を把握することが重要です。

その際によく用いられるのが、売上目標から逆算して必要な人員数を求めるトップダウン型アプローチです。

算出の流れ

  1. 売上目標を設定する
  2. 売上から人件費以外の経費を差し引く
  3. 目標利益を差し引く
  4. 残った金額を人件費予算とする
  5. 人件費予算を一人あたりの年間人件費で割る

計算式

必要人員数 = (売上目標 − 人件費以外の経費 − 目標利益) ÷ 一人あたりの年間人件費

項目金額
売上目標1億円
人件費以外の経費4,000万円
目標利益1,000万円
一人あたりの年間人件費500万円

① 人件費予算を算出

1億円 − 4,000万円 − 1,000万円 = 5,000万円

人件費として活用できる予算は 5,000万円 です。

② 必要人員数を算出

5,000万円 ÷ 500万円 = 10人

算出結果

この事業計画を達成するために必要な人員数は、

10人

となります。

ポイント

  • 売上目標から逆算できるため、採用計画と事業計画を連動させやすい
  • 採用人数の目安を定量的に把握できる
  • 人件費や利益率の変化によって必要人数も変動するため、定期的な見直しが重要

この方法を活用することで、「目標達成に向けて何人採用すべきか」を数値ベースで判断できるようになります。

②人件費予算から採用できる上限人数を求める方法

採用計画を立てる際は、「何人採用したいか」だけでなく、「何人まで採用できるか」を把握することが重要です。

人件費予算をもとに採用可能人数を算出することで、予算に見合った現実的な採用計画を立てられます。

算出の流れ

  1. 年間の人件費予算を設定する
  2. 1人あたりの年間人件費を算出する
  3. 人件費予算を1人あたりの年間人件費で割る

計算式

採用可能人数 = 人件費予算 ÷ 1人あたりの年間人件費

計算例

項目金額
年間人件費予算3,000万円
1人あたりの年間人件費500万円

採用可能人数を算出

3,000万円 ÷ 500万円 = 6人

算出結果

この場合、理論上の採用可能人数は

6人

となります。

人件費に含めるべき項目

1人あたりの年間人件費を計算する際は、給与だけではなく、企業が負担する関連コストも含めて考える必要があります。

項目
基本給
賞与
各種手当
社会保険料(会社負担分)
福利厚生費
教育・研修費
採用費の按分

ポイント

例えば年収400万円の社員でも、社会保険料や福利厚生費などを含めると、企業が負担する実際の人件費は500万~600万円程度になるケースがあります。

そのため、給与額だけで計算せず、「総人件費」で算出することが重要です。

③退職予測データから補充すべき人数を算出する方法

人員計画では、新規採用だけでなく、将来的な退職者数を見込んだ採用計画も欠かせません。

近年は採用競争の激化により、「退職してから採用する」のではなく、「退職を予測して先回りで採用する」企業が増えています。

退職予測を活用する目的

退職者が発生すると、次のようなリスクが生じます。

  • 業務負荷の増加
  • 残業時間の増加
  • 顧客対応品質の低下
  • 売上機会の損失

こうした影響を最小限に抑えるために、過去の退職実績や離職率データを活用し、必要な補充人数を算出します。

計算式

補充採用人数 = 現在人員数 × 予測離職率

計算例

項目数値
現在人員数100名
年間予測離職率12%

補充人数を算出

100名 × 12% = 12名

算出結果

年間で退職が見込まれる人数は

12名

となり、現在の組織規模を維持するためには、年間で12名程度の補充採用が必要と予測できます。

ポイント

  • 過去3〜5年分の離職率データを活用すると予測精度が高まる
  • 部署別・職種別に離職率を算出するとより実践的な採用計画が立てられる
  • 新規増員計画がある場合は、「補充人数+増員人数」で採用目標を設定する

退職予測を採用計画に組み込むことで、人員不足による機会損失を防ぎ、安定した組織運営につなげることができます。

採用人数を決定する際に考慮すべき4つの重要ポイント

計算式で算出された人数が、必ずしもそのまま採用すべき人数とは限りません。
採用活動を成功させ、入社した人材が定着・活躍するためには、数字以外の要素も考慮に入れる必要があります。
特に、採用プロセスにおける社内リソースや、入社後の受け入れ体制は重要な判断基準です。

面接などの選考プロセスを滞りなく進めるためにも、以下の4つのポイントを確認してください。

採用担当者や面接官のキャパシティは十分か

採用人数を増やすと、その分だけ書類選考や面接の数も増加し、採用担当者や現場の面接官の負担が大きくなります。
彼らの通常業務に支障が出ないか、採用活動に割ける時間は十分にあるかを確認する必要があります。

対応できる人数には限界があるため、無理な採用計画は選考の質の低下を招きかねません。
必要に応じて、採用業務の一部を外部に委託したり、社内の協力体制を強化したりする対策が求められます。

内定辞退率を予測して採用目標人数を設定する

採用したい人数と、実際に内定を出すべき人数は異なります。
内定を出しても、他社を選択するなどの理由で一定数の辞退者が発生するためです。
過去の採用実績から自社の内定辞退率を算出し、その数値を考慮して採用目標人数(実際に内定を出す人数)を設定します。

例えば、5人の採用を目指しており、過去の辞退率が20%であれば、6〜7人程度に内定を出すといった調整が必要です。

入社後の受け入れ体制や教育コストは確保できているか

人材を採用することはゴールではなく、スタートです。
入社した社員が早期に戦力となり、長く活躍してもらうためには、充実した受け入れ体制と教育制度が不可欠です。
新しいメンバーを受け入れる部署のキャパシティは十分か、OJTを担当する先輩社員やメンターを配置できるか、研修プログラムやそれに伴うコストは確保されているかなど、採用後の育成計画まで具体的に検討しておく必要があります。

新卒採用と中途採用の最適な比率を検討する

組織の持続的な成長のためには、新卒採用と中途採用のバランスを考えることが重要です。
長期的な人材育成や企業文化の醸成を重視するなら新卒の割合を、即戦力や専門性を求めるなら中途の割合を増やすといった戦略的な判断が求められます。

自社の事業フェーズや組織構成、採用市場の動向などを総合的に分析し、どちらの採用にどれだけのリソースを配分するか、最適な比率を検討します。

【企業規模別】新卒・中途の採用人数の平均と目安

自社の採用人数が適正かどうかを判断する際、他社の動向を参考にすることも一つの方法です。
ここでは、企業規模別に新卒および中途採用の人数の平均的な目安を紹介します。
ただし、これはあくまで一般的なデータであり、業種や経営状況によって大きく異なるため、参考情報として活用してください。

最終的には、自社の事業計画に基づいた人数決定が最も重要です。
以下の一覧表は、自社の立ち位置を客観的に把握するための材料としてご覧ください。

従業員数300人未満の企業の平均採用人数

従業員数300人未満の企業における新卒採用人数の平均は、おおむね数名から10名程度となることが多いです。
特に中小企業では、新卒採用を行わない年もあり、即戦力となる中途採用に注力する傾向が見られます。

中途採用は欠員補充が中心となり、年間を通じて必要なポジションが発生した都度、1〜2名を採用するケースが一般的です。

従業員数300人~999人の企業の平均採用人数

従業員数が300人以上999人までの中堅企業では、新卒採用を毎年継続して行うケースが増え、平均採用人数は10名から30名程度が目安です。
組織の成長や新陳代謝を目的とした定期的な採用が定着しています。
中途採用も事業拡大や専門職の強化のために積極的に行われ、年間で10名前後、あるいはそれ以上の採用となることも珍しくありません。

従業員数1,000人以上の企業の平均採用人数

従業員数1,000人以上の大企業になると、新卒採用は50名から100名を超える規模で実施されることが一般的です。
企業の将来を担う人材を計画的に育成するため、毎年まとまった人数の採用が行われます。
中途採用においても、多様なキャリアを持つ人材を確保するために通年で採用活動を展開しており、その人数は数十名規模にのぼります。

よくあるご質問

採用人数の決定プロセスにおいては、さまざまな疑問が生じるものです。
ここでは、採用計画の立案や実行段階で人事担当者が抱えやすい質問とその回答をまとめました。

計画の開始時期や、目標未達の場合の対応策など、具体的な疑問を解消し、計画の変更にも柔軟に対応できるように備えましょう。

Q. 採用計画はいつ頃から始めるべきですか?

採用活動の計画は、開始の半年前から1年前を目安に立て始めるのが理想的です。新卒採用の場合、企業の広報活動は卒業・修了年度に入る3月1日以降と定められているため、この期間を考慮しつつ準備を進める必要があります。採用人数が確定する前から、次年度の事業計画と連動させて人員ニーズの調査や現状分析に着手することで、採用活動へとスムーズに移行できるでしょう。

Q. 採用人数が目標に達しなかった場合はどうすればよいですか?

まずは未達の原因を分析し、採用ターゲットや選考基準、広報戦略などの見直しを検討します。
その上で、採用期間を延長して追加募集を行ったり、転職エージェントやダイレクトリクルーティングなど別の採用手法を試したりします。
計画の変更が難しい場合は、業務委託や派遣社員の活用で一時的に人員を補うことも選択肢の一つです。

Q. 採用しすぎた場合に起こりうる問題は何ですか?

計画より多すぎた場合、まず人件費が予算を圧迫し、経営に影響を与える可能性があります。
また、受け入れ部署の教育体制が追いつかず、十分な育成ができないまま放置されてしまうリスクも考えられます。
結果として、新入社員のエンゲージメント低下や早期離職につながるだけでなく、既存社員の負担増加も招きかねません。

Q.採用人数の算出で最も重要な指標は何ですか?

A.事業計画との連動性が最も重要です。
企業の売上目標や新規事業計画といった成長戦略を実現するために、どのような人材が何人必要なのか、という視点が欠かせません。

このトップダウンの視点と、現場の欠員補充などのボトムアップの視点をすり合わせることで、バランスの取れた採用人数を決定できます。

Q.採用計画を途中で変更することは可能ですか?

A.可能です。

市場環境の急激な変化や、会社の事業計画の見直しなど、当初の前提が大きく変わった場合には、採用計画も柔軟に変更する必要があります。
ただし、その際は変更する理由と新たな計画の根拠を明確にし、経営層や関連部署との合意形成を丁寧に行うことが重要です。

まとめ

採用人数の決定は、事業計画の確認、現状分析、現場ヒアリング、客観的な計算、そして経営承認というステップを踏むことで、戦略的かつ論理的に進めることができます。
売上目標や人件費、退職予測といった多角的な視点から人数を算出し、採用体制や教育コストといった現実的な制約も考慮に入れることが、計画の精度を高めます。
自社の状況に合わせた適切な採用計画を策定し、企業の持続的な成長を実現してください。
採用戦略の立て方については「採用戦略の立て方」で詳しく紹介しています。

「算出した採用人数を、確実に、質の高い人材で充足させるために。」

適切な採用人数が決まったら、次は「いかにその人数を、自社に最適な人材で埋めるか」が勝負です。
株式会社Piicは、ターゲットの心に響くコンセプト設計から、応募の決め手となる採用サイト・クリエイティブ制作まで一貫してサポート。 計画を数字だけで終わらせず、貴社の魅力を最大化した「選ばれる仕組み」で、採用目標の達成を強力にバックアップします。

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